日本では用語が混同していますが、 例えばイギリスでは「アンティーク」というのは製造から100年以上経過したもののことを指します。それより短いものを「ヴィンテージ」と例えることが一般的です。
とは言っても、日本に流通している 食器の中で100年以上経過しているものはなかなかないので おおよそ40〜50年以上前の食器であれば アンティークと呼んでも差し支えないかと思います。
2000年以降の製造されたものであれば、 まだまだ日常的に使える
ちょっと驚いてしまいますが、 もうすでに2000年から四半世紀近く経過しています。
「2000年」というとつい最近のように思えてしまいますが、だんだんとヴィンテージの域に入ってきてしまっているんですね。
ガラスや陶磁器などの製品で、2000年前後のものであればまだまだ使うことができます。
例えば「ウェッジウッド」の食器や「バカラ」のガラスなど 引き出物やプレゼントなどで 押入れにしまい続けられてしまったもの。市場に流通してくることがあります。
これらはまだ強度が高いので、日常的な生活で毎日使ったとしても、破損するリスクは少ないです
1980年より前のモデルは、丁寧な扱いが必要
ガラスも陶磁器も、1990年頃から厚みがあり、耐久性を高められたようなものが多くなってきました。これらの厚みのある食器に慣れていると、50年以上前のものを手に取ったときに、驚くほど薄いことに気が付きます。
例えば現在最高級のクリスタルグラフとされているバカラですが、 百貨店の展示品を手に取ると、想像以上に厚みがありゴツゴツとした商品が多いことがわかります。
これは高級感だけではなく、日常的に使用して破損しにくいために厚みが施されているという理由も一つにあります。
個人的な意見ですが、1980年頃より昔のモデルは、とても薄く破損しやすい繊細なものが多いです。
この頃より前のビンテージ商品を入手するのであれば、洗うときに少し力加減を強くしてしまうだけで割れるといったリスクがあることをちゃんと理解しておくと良いです。
1900〜1940年頃のガラス、陶磁器は実用は不向き
もっと昔になると、それだけでなく、ガラスの強度が低下していたり、当時期であれば乾硫が入って、ひび割れのようなものが目立ってきたりすることがあります。
これはもうその製品の役割としての寿命に差し掛かっていることもありますが、 飾っておく分だけであれば十分に美しく鑑賞ができるものも多いです。
実際に、たまにイベントやパーティーの時に使う分には大丈夫ですが、 毎日使うとなると、シミに汚れが付着してしまい、取れなくなってしまったり、 熱いお湯や熱いものを置いた時に突然割れてしまうようなリスクが出てきてしまいます。
こればかりは、その商品ごとに耐久性やコンディションなどがバラバラなので一概に言うことはできないのですが、 このくらいの時期のものはかなりリスクが高いと言えます。
特に貫入が入ってしまった陶磁器に関しては、 ちょっとした紅茶のシミが二度と取れない汚れに変わってしまうことがありますので、 十分に注意して使ってください。
ガラスに関しては、まだそこまで繊細でなく、実際に使えるようなものもあります。
アンティークのロブマイヤーやアンティークのサンレイなど、100年以上の前のものでも、まだシャンパーニュを注いで楽しむことができるようなものもあります。 ただし、乾杯で衝撃を与えたりすると、簡単に割れてしまうようなことがあるので、衝撃を与えないように丁寧に扱い、飲み終わったら優しく早めに洗ってあげることが大切です。
アンティークの食器は実際に使うことができるの?
このように100年以上前のものでも実際に使うことができるのがアンティークの楽しさではありますが、 上記のような注意点がいくつかあるので、 特に古いものに関しては、 繊細に手入れをして優しく使ってあげるようにするのがおすすめです。