豆の選定基準
一杯のコーヒーが持つ風味や余韻は、選ばれた「生豆」の質に大きく左右されます。
朝香珈琲では、日々の焙煎やブレンドの技術と同じくらい、豆そのものの選定に時間と労力をかけています。
「本当に美味しい豆」を見極めるために
私たちが仕入れる生豆は、すべてスペシャルティまたはプレミアムグレードの評価を受けたもののみ。
豆の品質は、収穫地の標高・土壌・品種・精選方法・保管状態に至るまで、細かく確認しています。
選定時に重視する主なポイント
- 明確なトレーサビリティ:どこで、誰が、どう育てたかがわかる豆
- クリーンカップ:雑味がなく、後味に透明感のある風味
- 香りと甘みのバランス:焙煎後に美しく広がる香味を持つか
- 水分値と鮮度:輸送や保管において適切な管理がなされているか
- サイズと選別精度:均一なサイズ感と、欠点豆の少なさ
「グレード」ではなく「風味」で選ぶ
評価の高い豆=良い豆とは限りません。
私たちが求めているのは、朝・昼・夜の時間にふさわしい味の個性を持つ豆です。
たとえば、朝に似合う軽やかな酸味。
昼の気分転換に合うバランスの取れたコク。
夜に寄り添う深い苦みと香ばしさ。
それぞれの時間にふさわしい「役割」を持った豆を選ぶことが、私たちのブレンド設計の出発点です。
現地との対話と、定期的なカッピング
輸入業者との連携だけでなく、可能な限り産地との対話を大切にしています。
また、焙煎前には必ずサンプルローストとカッピングを行い、味の確認と評価を徹底しています。
「選ばれた豆」から生まれる、やさしい一杯
私たちが届けたいのは、香り・味・余韻が調和した、美しい時間です。
そのために必要なのが、焙煎技術でも、ブレンド設計でもなく、まずは「選ぶ目」。
朝香珈琲の一杯が、どこか静けさを感じるのは、そうした丁寧な豆選びの積み重ねによるものです。